にっせん奮闘記

新任の小学校教諭です!日々の学びを記録していきます!

たかが整列、されど整列

みなさんのクラスは、整列に自信はありますか?

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整列をさせる2つの意味

大人の関係性(特に若手)

 はじめにはっきり書いておくと、列を揃えて素早く整列する力なんて、そこまで重要ではありません。もちろん、災害時に日本人がお行儀良く並べるのは、学校教育のおかげかもしれませんが、普通に並べればまっすぐきっちり揃っていなくても特に問題がありません。

 しかし、整列ができていないと管理職から「〇〇さんのクラス大丈夫かなぁ。」と心配されてしまいます。指導力に定評があり、信頼されている先生は、多少列が乱れていたところで何も言われません。しかし、若手は言われます。「整列すらできないなんてお前のクラスは大丈夫か?」と。私はそこまで指導力に自信があるわけではないので、きっちり整列させます。笑

 逆に言うと、整列ができるだけで、管理職の信頼を1つ得られます。(もちろんそれだけでは足りませんけどね。積み重ねです。)

子供のメリット

 しかし、素早く整列できることは子供にとってもメリットがあります。

 まず、体育では、素早く並べることで時間を節約できます。この積み重ねが運動量の確保につながります。何かアクティビティをやる時も、集合が早ければ2回戦ができるかもしれません。素早く行動できるというのは、集団の時間を確保する上で大切なのです。

 さらに、災害時には、隣の人と列を揃えていることで、素早く人数確認をすることができます。列がぐちゃぐちゃだと数えにくいというのは2年生の算数で勉強します笑 体育のチーム分けだって列が揃っているとやりやすいので、時短にも繋がります。

素早く揃った整列をさせるために

 しかし、どんなに整列の重要性を問いたところで、子どもには実感が湧きません。先にできる状態をつくることで、だんだん早く並ぶ良さが分かってきます。

入門期

 4月の段階では、秒数を数えてあげると良いでしょう。バラバラから整列するまで30秒、そこから前ならえ10秒です。もちろんそんなにかかりません。そこで、「10.9.8.7なんだ4秒でできるのかい。甘くみてたわー。先生が数えたら4秒で君たちは前ならえができるのね。」とフィードバックをします。この言葉には、「先生がいなくてもできた!」につながる布石を打っています笑

 別に毎回前回より早くする必要はありません。だって4秒でも5秒でも大して変わらないですから笑 しかし、10秒を超えたら「前はできてたのに残念だなぁ。もっかいやる?」と言って、必ずほめて終わるようにします。時々、「君たちは毎回整列が素早くて助かるなぁ。」とか、「今日は行動が素早かったから2回戦できるね。」とか言ってあげると良いです。当然、2回戦は最初からやる予定です笑

手放し期

 そのうち、先生が声をかける前に並べる日が来ます。絶対にそこを見逃してはいけません。なんなら、少し声をかけるのを待ってみたり、忙しくて構ってられないフリをしたりすると、いいかもしれません。そこですかさず、「先生に声をかけられる前に並べたの?すごい!!拍手!!」ぐらいやります。はじめて自分たちだけで並べた記念日です笑

 できるようになっても、油断してはいけません。継続して声をかけ続けます。今日もできたね。あの日から君たちは他のことも自分たちでやるようになったね。とここぞとばかりに使います。ある程度定着してきたら、声かけのペースを週一、月一と減らしていきます。

 

まとめ

・整列はできないよりはできた方がいい。

・低めだけど、ハードルを設定することで程よい緊張感を作る。

・継続して肯定的な声をかける。

 

おまけ

 入門期に、隣の人とよろしくねの握手なりハイタッチをさせると、「あれ?僕どこ?」ってなりません。「僕たち仲良くするけど、全校朝会中は喋らないよねー。って隣の人と約束しましょう。」って言っておくと、いちいち指導しなくて済むので楽です。これも、帰ってきてから、「約束守れた人ー?」の指導とセットです。