にっせん奮闘記

新任の小学校教諭です!日々の学びを記録していきます!

UD授業入門①

 Twitterで活動を始めてからもうじき2年が経とうとしています。今年度はずっとユニバーサルデザインを勉強させていただき、勝手にアカウント名にも使わせてもらっています。自分にとって、UDが今年度の学びの指針になり、とても助かりました。Twitterで情報を集めているけど、情報が多すぎて自分の学び方がよくわからないという方が、「UD学んでみようかな」と思うきっかけになってくだされば幸いです。

 なお、自分はまだ学び始めて1年くらいしか経っておらず、どこかのUD授業の会に所属して、研究をしているわてではないので、ブログで興味を持ってくださった方は参考書籍を読んだり、UD学会の発表会に参加したりして深めていくことをお勧めします。

 また、「にっせん君、それはちょっと違うよ。」というものがあれば、優しく教えていただけると幸いです。笑

 

 

合理的配慮とは

 内閣府の障害者白書(H25)による通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある児童は

6.5%ほどいるとされています。これは、30人当たり約2人の計算になりますが、ご自身の学級はどうでしょうか。え?そんなもんじゃないって?私もそう感じます。

 さらに、障害者差別解消法(H25)において「社会的障壁の、それを必要としている障害者が現に存し、かつ、その実施に伴う負担が過重ではないときは、それを怠ることによって前項の規定に違反することとならないよう、その実施について必要かつ合理的な配慮がなされなければならない。」とあります。要するに、過度な負担でない限り、学校には合理的配慮を行う義務があるのです。

 当然、他の子と同じように学習するのに困難を抱えているのですから、教師としてはなんとかしてあげたいと思います。そして、1年目の私も、それぞれの特性を考えてどのような支援を行うべきなのかを学んで、実践しました。しかし、そこには落とし穴があったのです。

合理的配慮の限界

  一人一人にあった教育がなされることはもちろん素晴らしいと思います。例えば、絵カードを提示してあげたり、個別に話を聞き出してから書かせたりと様々な個に特化した指導をすること自体は、過重な負担とまでは言えないでしょう。

 しかし、その人数が7人、8人、と増えていった時に、他の20数人がどんどんと見えなくなっていきました。あくまで担任は30人なら30人の担任であり、配慮が必要な児童だけを見ていると、他がどんどん崩れていきます。このことに気づいたのは1年目の二学期でしたが、その時は、「自分には指導力がないのだから、がむしゃらに支援に走るしかない。」と考えていました。無知は罪ですね。

三段構えの指導

 そんな私にともはる先生がUDを教えてくださり、いろんな書籍を読んでいく中で、小貫先生の提唱する「三段構えの指導」というものが、私の考え方を大きく変えました。

 三段構えの指導とは、①まずは指導の工夫により、個別の支援が必要な児童を減らし、②次に個別の支援を行う、③そして、どうしても授業時間以外の指導が必要な場合には、さらに個に特化した指導を行う、というものです。

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 特別支援学級が1クラス8人までと決められているのは、それ以上の人数に支援を行うのはいくらプロでも難しいからです。まして、通常学級において、集中力が持たなかったり、何をしたら良いか理解できなかったりする児童が8人を超える状況を生んではいけないのです。

 ですから、まずは一斉指導のやり方を工夫したり、環境を整備したりすることで、特別な支援を必要とする児童を含め、全員が取り組みやすい状況を作ることを最優先にします。では、どうしたら「全員が取り組める」学習活動となるのでしょうか。そのあたりを次回以降書いていきたいと思います。

↓次回

niwasen.hatenablog.com

 

参考文献

⬇︎最初はこの本!

honto.jp