にっせん奮闘記

新任の小学校教諭です!日々の学びを記録していきます!

当てる授業〜わかった?禁止令〜

  みなさんはついつい子どもたちに、「わかった?」「大丈夫?」「OK?」などの言葉を使っていませんか?

 

「わかった?禁止ね」

  これが塾の研修で教室長に言われた言葉でした。どういうことか。

  僕が大学時代に働かせていただいていた塾の大原則が「当てる授業」です。ここでいう当てるとは、発問というよりも何でもない質問のことです。絶対に答えられると思われる質問をたくさん行う授業です。

  あまり細かいことを書くと怒られるのですが、1分以上講師が喋り続けると喋りすぎ、と言われるくらいバンバン生徒に当てて答えさせる授業をしていました。相手は中学生です。

 

当てるメリットは大きく4つあります。

 

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「理解できているかの確認」

「脳の活性化」

「知識や考え方の定着」

「発言を褒める頻度の増加」

 

・理解できているかの確認

  わかった?大丈夫?OK?

  これらの言葉を最初の授業で私は何度も繰り返していたそうです。(自分では無意識でした)

  わかっているか不安だったら、それとなく当ててみたり、解かせてみる、又は解かせる手順を一つずつ言わせてみるということを行うようにしました。わかった?と言われたらわかったと言ってしまいますもんね。

 

・脳の活性化

  人の話聞くのって難しくないですか?大学の講義などは一方通行で、どれだけ興味があっても眠くなってしまいます。

  そこで、当てることでそれに答えるために脳が働きます。どうでしょう?と問いかけて少し間をつくると当てられていない人もそこで考える時間ができます。

  さらに大切なのは、人はアウトプットするときに1番脳を使います。絶対に答えられると思われる質問でも、意外とぽっと当てられると即答できません。当てられるかもと思って聞いているとかなり疲れます。これは、大学の講義などでおきる暇疲れとは全く違います。

 

・知識や考え方の定着

   アウトプットで最も脳を使うので、当然どんどん当てられたことに答えていると定着度も上がります。また、確認しながら進めるので、当然定着度は増します。もうわかってるよそんなの、、、と思わせられたら勝ちです。

 

・発言を褒める頻度の増加

  当然発言回数も増えるので、こちらのリアクションの回数も増えます。普段あまり手を挙げない子も褒められます。苦手な子でも、答えられる質問を用意して、答えたら大げさに褒める、これを繰り返すとだいたい楽しくなってくれます。褒められて意欲が増すと、脳も活性化しますし、定着度も上がっていきます。定着度が上がっていくと答えられるようになっていくのでどんどん褒められます。

 

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  この当てる授業は、自分からは発言しにくい塾という環境、中学生という対象、1クラス7人までという条件が揃うと抜群の効果を発揮します。(そろそろ怒られそう)

  イメージとしては教育全体の教え合いを先生がコーディネートする感じですね。

 

  もちろんデメリットもあります。僕が思いつく限りでは3つ。

「人数が多いとテンポが悪くなる」

「間違っても大丈夫!それも学びだ!という雰囲気がないと、間違えた時にすごく気まずくなる」

「当てられるのを待つようになる(主体性がなくなる)」

 

   上2つは工夫次第といったところもありますが、主体性に関しては弊害とも言えます。塾ではあまり関係ありませんからね。もしこの当てる授業を小学校に取り入れるとしても、メインの授業スタイルにはならないと思います。しかし、連絡や、どうしても理解させたい単元などでは抜群の効力を発揮します。

 

   という、まだ教壇に立ってない人間のこれまでの学びでした。意見や反論をぜひお聞きしたいです!!